住宅ローン金利について

注文住宅を新築するにあたっては、銀行の住宅ローンを利用するのがふつうです。しかし、銀行によっても、またプランによっても、その内容には違いがあるため、いくつかの候補を比較して、より適切なものを選択するという姿勢がたいせつになってきます。この比較の段階で特に重要となるのが、住宅ローンの金利はどのような方式で決定されているのかということです。
住宅ローンのもともとの借り入れ金額は元金とよばれますが、銀行にお金を預金すれば利息がつくのと同様に、お金を借りれば利息の部分を元金とあわせて支払わなければなりません。その利息を決めるのが金利であって、元金の数パーセント程度ですが、パーセント表示でみればわずかな違いにみえたとしても、住宅ローンの元金は高額であり、しかも何十年にもわたって返済を続けなければならないのですから、トータルでは金利部分の負担はかなりの金額となってきます。

この金利の決め方にはさまざまな種類がありますが、大きくは固定金利、変動金利のふたつの種類があると考えればよいでしょう。住宅ローンの申し込みにあたっては、あらかじめ将来的な返済について、銀行のローンプラザなどでシミュレーションをしてもらうことができるはずですので、両方の金利タイプで結果を出してもらうのが適当です。
固定金利というのは、借り入れをしている期間にわたって、いったん決めた金利が途中で変わらないというしくみのことです。そのため、先々の返済の見通しは立てやすいといえますが、将来的に低金利の時代になったとしても、あいかわらず当初のままの高い金利を支払わなければならない可能性があります。そこで、注文住宅の新築にあたっての住宅ローンでは、実際には完全な固定金利になっていることはあまりなく、借りはじめてから一定の期間を経過した段階で、固定金利と変動金利のどちらかを選択できるようなタイプが出てきていますので、状況にあわせた見直しはわずかに行うことができます。

いっぽうの変動金利についてですが、こちらは市場動向に応じて金利が随時見直されるというものですので、はじめは高金利であったとしても、見直しによって低金利に変わることがあり、よけいな金利負担をしなくてすむといったメリットがあります。逆にいえば、将来的に高金利時代に突入してしまった場合には、見直しによってかえって当初よりも高い金利を支払わなければなりませんので、単純にメリットだけということはなく、その特徴がデメリットにもなり得るわけです。