平屋住宅と間取り

平屋住宅は2階建てに比べて自由な間取りが可能です。三重県の新築や注文住宅では平屋の場合、ほとんど施主の要望が通ります。2階建ての場合は階段の位置を上下階で合わせなければならず、必ずしも施主の要望が通るわけではありませんが、平屋は制約が少ないので、間取りを自由に行えます。新築では建物の配置が重要です。平屋は2階建てのように、日照を確保するのが難しく、リビングの日照を確保できることを条件として配置を決めることが大切です。平屋は外部空間を取り込みやすいので、外部と内部の関わりがポイントとなります。部分的に中庭を設けることで、自然を感じさせる快適な住まいをつくることができます。中庭の位置としては、玄関を入ってすぐのところや、日が入り難い中廊下を一部に設けるのが効果的です。

平屋は1階に全ての部屋を設けなければならず、日の入らない部屋もでてきます。日の入らない部屋にも中庭が効果的ですが、トップライトも光を取り込むことができます。2階建ては2階部分しかトップライトが利用できませんが、平屋ではトップライトが自由に設置できるので、トップライトを巧みに利用するのが良い間取りをつくるコツです。平屋は大空間をつくるのにも適しています。2階建ての場合は上階を支える必要から、1階には多くの壁が必要ですが。平屋は屋根の重さを支えれば良く、大きな部屋を造るのに向いています。住宅の中で大きなスペースが必要となるのはリビングです。柱の間隔を空けて、大きな空間をつくるのは平屋の特権と言えます。平屋の場合はキッチンの位置も大切です。平屋のキッチンは来客の見張りの役割もはたします。キッチンを玄関の傍に設け、リビングと関係を持たせることも重要です。平屋は玄関を道路側にし、その奥にリビングを配置し、奥に行くにしたがって個室を設ける単調なつくりとなってしまうことがあります。単調さを変えるためには、あえて、リビングを道路側に配置するプランも考えられます。単調さを排除することで、楽しい空間をつくることができます。

平屋住宅では、南側に大きな窓を取り、北側は壁が多いプランとなってしまいます。壁が片側に固まるのは耐震上問題があり、壁の配置のバランスを取る必要があります。南側にも1間おきに窓を設けるなどの工夫が必要で、地震の時にねじれが生じないようにする必要があります。梁間方向には壁が十分に取れるので問題はありませんが、間取りの中間部分に壁が少ないと地震に弱くなるので、中間部分にも壁が必要です。